オホーツク文化期の楽器頂部とトンコリ
画像の白いものは鹿角で作られたオホーツク文化期の楽器頂部(鹿角製)
アイヌの民族楽器トンコリの原型のパーツもしくは、そのミニチュアであった可能性が高い。
2019年8月北海道埋蔵文化財センターの特別展示「北の縄文 もうひとつの古代世界 オホーツク文化」展で実物をみた。
http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DPastExh/Publish_db/2002Okhotsk/index.html
北の異界 古代オホーツクと氷民文化より引用
長8.4cmとある。実物を観察した印象は小さく細長い、細かい細工。弦のテンションが強くかかったであろう部分のペグ穴が一部繋がっている。強く張る弦に耐える強度をだすために鹿角を素材に選んだのだろう。
ー宇田川は栄浦第二遺跡出土の写真106の資料をモデルにして木製品のトンコリを復元してみたことがある(宇田川、一九八九)。写真108に示したものがそれであるが、糸倉部の長さは三一・五センチで、全体の長さは一一〇センチである。トンコリと同様の演奏が可能であり、出土資料がトンコリのミニチュアである可能性が指摘できたのである。ー
と、ある。非常に興味深い。
この宇田川さんの作成した復元トンコリの詳しい資料はないものだろうか。可能なら間近でじっくり観察したい。
出土品の楽器頂部を約4倍弱に拡大して、素材は鹿角ではなく木材を使用して再現いるようだ。
鹿角の入手、加工は難しいが。木材なら私にも作れるかもしれない。
私もいつかオホーツク文化期 栄浦第二遺跡出土 楽器頂部風トンコリを作ってみたくなった。
北の異界―古代オホーツクと氷民文化 (東京大学コレクション)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 東京大学総合研究博物館
- 発売日: 2002/06
- メディア: 単行本